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米朝首脳会談が中止に!?その理由を考えてみた

驚きのニュースが飛び込んできました。

 

6月12日に予定されていた米朝首脳会談ですが、トランプ大統領が中止を発表しました。

 

トランプ大統領ツイッターでもこの内容が発表されています。

 

最近まで融和ムードだったのに、いったいどうしたのでしょうか。

 

今回はその理由の考察を書いていきます。

 

 

1.米朝首脳会談

 

そもそも、昨年からアメリカをはじめ世界の国々が北朝鮮経済制裁を加える中で、北朝鮮は相当キツかったのでしょう。

 

北朝鮮側が強硬姿勢をとらず融和ムードになってきていました。

 

実際、アメリカ人の拉致被害者は戻ってきましたし。

 

アメリカの軍事的圧力もかなり効果がありました。

 

実際、昨年にはアメリカの空母3隻が北朝鮮近海に展開していました。

 

北朝鮮にとってはそのような情勢はすごく脅威であったため、トランプ大統領と交渉をする必要が出てきました。

 

そこで、6月12日にシンガポールで行われる予定だったのが米朝首脳会談でした。

 

2.交渉の内容

 

アメリカと北朝鮮の交渉の内容は、北朝鮮の非核化が主な争点で、他にも日本人の拉致問題の完全解決がありました。

 

北朝鮮の非核化については「完全かつ検証可能で不可逆的な」という条件がついており、通称リビア方式とも呼ばれていました。

 

要は、「さっさと核を完全に放棄しろ」ということです。

 

放棄する過程では一切援助を行わず、完璧に核放棄が行われた時点で経済制裁の取り止め及び経済援助を行うというものです。

 

このアメリカの立場は北朝鮮にとってはかなり厳しいものでした。

 

自国民を飢えさせてでも続けてきた核開発が無になってしまうのですから。

 

だからこそ、北朝鮮としては誤魔化し誤魔化しでいきたかったはずなのです。

 

ところが、トランプ大統領はそれを許さないという態度で臨んでいました。

 

3.なぜ中止に?

 

さて、交渉とはお互いにまず強気の要求をぶつけ、後に妥協点を探っていくというものです。

 

だからこそ、最近になって金正恩はアメリカに反発するような声明を発表していました。

 

要するに、アメリカが最初から自分たちに敵意を剥き出しにしてくるような姿勢で高圧的に交渉に臨むのは良くないと牽制しているわけです。

 

そして、あわよくば交渉の場で妥協点を見つけ出そうとしていたのでしょう。

 

ところが今回の米朝首脳会談中止のニュースでトランプ大統領に妥協点を探る気はサラサラないことが分かりました。

 

アメリカとしては「完全かつ検証可能で不可逆的な」非核化以外は認めないと。

 

「しょうもない駆け引きをするな」と。

 

「交渉中止で困るのはあなたたち北朝鮮でしょ?」と。

 

確かに、軍事的にも圧倒的優位に立っているアメリカは交渉を中止しても何も困らないわけで。

 

困るのは経済制裁が解除されず軍事的圧力も受け続けることになる北朝鮮ですから。

 

圧倒的に優位に立っている側は別に妥協する必要がないのです。

 

これによって、あくまでもアメリカ側は完全なる非核化しか認めないという立場だということが分かりましたので、日本としては頼もしい限りですね。

 

中途半端にアメリカと北朝鮮が仲良くなってしまうのが、日本にとっては一番危険でしたから。

 

トランプ大統領と安倍首相との信頼関係は、日本のメディアが報道しているよりももっと深いようです。

 

やはり交渉は強気でいくのが大切なようです。

 

 

交渉の極意を日本の歴史から学ぶ事例です。

勝海舟の交渉術〜武力あってこその対話〜 - 1億2700万人のうちの誰かのために