本当に面白い麻布中学の社会 2017年
前回は2017年の開成中学の社会科の問題を紹介しました。
どうした!?開成〜2017年、社会の入試問題から〜 - 1億2700万人のうちの誰かのために
王者開成が麻布型に社会科の入試問題を寄せてきたという印象でした。
今回はその麻布中学で2017年は実際にどのような入試問題が出題されたのかについて書いていきます。
麻布中学校の2017年度入試問題(過去問)と解答 | インターエデュ
1.傾向
麻布中学の社会科に関しては、今までと同じで、一つのテーマに絞った長いリード文を読ませ、その上で小問を考えさせていくというスタイルです。
今回は「建築」がテーマでした。
間取り図や図表、地形図も出題されており、リード文やそれらの資料から必要なことを読み取り、自分の知識と結びつけて解くことが求められます。
2.現代社会の問題点を考えさせる
2017年の麻布中学の社会は、今までに比べると現代社会の問題点を考えさせるような問題が多かったように思います。
例えば、古くからその地域に住んでいる人と新しく引っ越してきた人との間での軋轢なんていうのは、子どもにとってはなかなか思いつきにくい問題点かもしれません。
最後の問題では、様々な現代の建築物のプラス面ではなくマイナス面を考えさせる問題になっており、面白いですね。
受験生の子どもたちもテキストやそれぞれの塾で現代社会の問題点については学んでいますので、「あっ、あの話を書けば良いんだ」と気付けるかどうかがポイントでした。
あとは、日頃から興味を持ってニュースを見たり新聞を読んだりしているかどうかですね。
3.対策
麻布中学の社会のような問題を解けるようになるには、まずは社会科のテキストを細かい所まできちんと読んでおくことですね。
麻布中学を受けるような受験生は、基礎知識が5年生のうちに入っているはずなので、その上で、テキストの記述を細かい所までもう一度読んでいくと効果的でしょう。
あとは、時事問題対策のテキストを買って読んでおくのも良いですね。
もっとも、麻布中学の場合、開成のように露骨に前年度の時事ネタを出題してくるわけではないですが。
時事問題のテキストを読んでおくことで現代社会の諸問題を学べますのでオススメです。
4.理科ではニホニウムが出題されている。やはりニュースに興味を持っておくことが大切
理科ではニホニウムを答えさせる問題が出ています。
なので、ニュースに興味を持っておくことは大切ですが、それも「やらされ感」で取り組んでいるのでは麻布中学に入学してからも先が思いやられます。
そもそも、現代社会で今起きていることに興味を持てるような子でないと、麻布中学には向かないですね。
ただ、そういうことへの興味は、家庭での会話と学校や塾の先生の授業から湧いてきますので、日々そういう仕掛けを大人の側が作っていくことが大切ですね。