【中高生必読】池上彰『そうだったのか現代史』は現代の国際社会を理解する上でのバイブル
昨日に引き続き、池上彰氏の著作を紹介します。
1.現代史を学び直そう
学校の授業で現代史といえば、「あとは自分で読んでおいて」で終わることが多いですよね。
私の学校では先生が気を利かしていちおう授業はしてくれましたが、それでも他の単元に比べるとかなりの駆け足でした。
でも、考えてみてください。
受験にあまり出ないからという理由で現代史を軽視して良いのでしょうか?
高校世界史では古代のオリエント史を熱心に細かい所まで教えますが、正直、相対的に見てもっと熱心に教える箇所があるはずです。
ヘブライ人の歴史は確かに現代の中東問題に密接に関わっているので、そこは丁寧に扱うべきですが、ややこしいオリエント史を教えて世界史アレルギーの子を増やすぐらいなら、世界史の学習範囲の設定をもう一度見直すべきだと思います。
まあでも、現状を嘆いているだけで何もしないのが一番悪いことですので、現代史を学びたい人は自分で本を読みましょう。
そのために最適なのが、この『そうだったのか現代史』になります。
2.とにかく分かりやすい
発売されたのが10年以上前なのですが、冷戦時代の話や現代にまでこじれにこじれている中東問題など、とにかく分かりやすく書かれており、今でも色褪せない名著です。
これを読んで、現代にまで残る争いの火種の歴史的背景を理解した上で、最新のニュースの概説書や新書を読むとより理解が深まります。
もちろん、以前に紹介した『知らないと恥をかく世界の大問題』も、『そうだったのか現代史』を読んだ上で読めば、さらに深い理解ができるでしょう。
3.もちろん受験生にも良い
現代史は受験に出ることは少ないですが、東大では過去に600字程度の大論述を現代史のみで出題されたこともあります。
それぐらい大切な所ですので、受験生も息抜きの時に軽い気持ちで読んでみるのが良いでしょう。
教科書よりも格段に分かりやすくなっていますので。
受験生ではない学生はとりあえず読んでおいた方が良いです。
どこかで必ず役に立ちます。
4.なんと日本現代史版もある
このシリーズ、『そうだったのか日本現代史』というものも刊行されています。
第二次世界大戦後の日本の現代史なんて学校ではほとんど習わないまま大人になった人も多いと思います。
でも、日本に住んでいるなら、日本がたどってきた歴史を知っておくべきですよね。
それこそ、卑弥呼や実在したのかどうかも分からない聖徳太子については熱心に教えるのに、現代史は軽視する今の学校教育の風潮には疑問を感じざるを得ません。
同じくらい面白いものですよ。
あまり不満を言っていても仕方ないですね。
とにかく、現代史を学びたい人はこの本を読めば、だいたいの流れを掴むことができるのでオススメです。