神社と日本史について学べる本〜『神社で読み解く日本史の謎』〜
以前このような記事を書きました。
お寺と日本史について学べる本〜『お寺で読み解く日本史の謎〜 - 1億2700万人のうちの誰かのために
今回は同じシリーズの、『神社で読み解く日本史の謎』という本を紹介します。
1.神社とは
神社には日本古来の神々が祀られています。
例えば、伊勢神宮ではアマテラスが、出雲大社ならオオクニヌシノミコトが、という風にです。
歴史的には神仏習合が進み、神社の中に神宮寺というお寺があったり、お寺なのに鳥居があったりと混合していることもあります。
ですが、いちおう、神社は神道でお寺は仏教という違いが原則としてあります。
さて、神社にはそれぞれ祀られている神様がいますが、その神様について、あるいはそこの神社と関わりの深い歴史上の人物や出来事について書かれたのがこの本です。
2.中身について
ではどういう謎があるのか。
例えば「なぜ伊勢に神宮が置かれ、式年遷宮が生まれたか」、「豊臣秀吉はなぜ北野天満宮で大茶会を開いたのか」、「徳川家康は平将門を祀る神田明神をなぜ江戸総鎮守としたか」などです。
今回も、歴史上の人物や出来事と神社との関わりを存分に学ぶことができるような内容になっています。
また、謎に迫る訳ですから当然他の説もあるとのですが(説が一つで確定なら謎ではない)、それについても言及されており、その上で作者の考えを根拠となる文献の出典とともに記載してある所が、一冊の本として信頼が置けますね。
3.対象
『お寺で読み解く日本史の謎』の紹介記事でも書きましたが、日本史をある程度知っているという方にとってはとても楽しめる内容になっています。
実際、私は楽しみながら読むことができました。
一章あたりのページ数も程よくまとまっていますので、何章かに分けて毎日読むと長く楽しむことができます。
我々にとって身近に神社にこういう歴史があって、歴史上の人物とこういう関わりがあったのかという発見が満載です。
また、神社のちょっと詳しい観光ガイドとしても使えますね。
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