『街道をゆく』シリーズの『三浦半島記』を持って鎌倉を旅したい
司馬遼太郎さんの人気シリーズに『街道をゆく』というものがあります。
司馬遼太郎さんが各地を旅する紀行文です。
司馬さんの本といえば、脱線話が面白いことで有名ですよね。
『街道をゆく』でも旅のテーマは決まっていますが、内容は脱線することも多く、読んでいて教養が深まる感じがします。
1.三浦半島記
今回の旅は、司馬さんが三浦半島を拠点に主に鎌倉時代について思いをめぐらせます。
鎌倉時代の始まり、つまり源頼朝の生い立ちの部分から、鎌倉時代の終わり、つまり北条氏の滅亡までを、魅力的な脱線トークを挟みながらたどることができます。
鎌倉時代について知りたい方にとってはすごくオススメの内容です。
メインテーマは鎌倉時代についてですが、戦艦三笠の話や太平洋戦争の時の話もあります。
学校の歴史の授業等で名前だけ知っている偉人の以外な素顔が明らかになるかもしれませんよ。
2.ドロドロの抗争劇、鎌倉幕府
鎌倉幕府が始まり源頼朝が1199年に亡くなると、そこからは血みどろの抗争が幕を開けます。
例えば、北条政子は夫である頼朝が作った鎌倉幕府を守るため、自身の子どもである2代目将軍、頼家の暗殺に関与しています。
また、父親である北条時政も晩年は女にうつつを抜かしていたため、鎌倉幕府を追放されます。
こういった、将軍家や北条氏内部のゴタゴタだけではなく、鎌倉幕府設立に協力した北条氏以外の武士たちも、どんどんと排斥されていきます。
この『三浦半島記』には、そこらへんの記述もあり、鎌倉時代の印象が少し変わりました。
3.鎌倉の史跡探索のおともに
鎌倉には今でもたくさんの史跡があります。
立て看板等も整備されているので、街歩きをしつつ、歴史を感じることができます。
街歩きの端々で『三浦半島記』の記述と読み較べていくと、教養深まる旅になること間違いなしです。
本として持っておくのも良いですが、電子書籍版もあり、手軽にスマホで旅行中に読むこともできますよ。